パーマニアの日々

　今回は浦沢義雄脚本というのを事前に知って期待していたのだが、劇場でパンフを見たら「うえのきみこ」と連名だった。
　そもそも、オカマネタがあったり、ミュージカルシーンがあったりするクレしん映画は浦沢テイストと近しいが、東映中心で活躍する浦沢氏がクレしんの脚本を書くとは予想もしなかった。
　インタビュー等を見るとうえのきみこの補正が入っているそうだが、「伝説のソース」の由来など、まさに浦沢らしいシーンでわくわくした。たぶん東映のテイストだと歴代の伝承者をつらつらと喋ってるんだろうが、クレしんでは絵のみで見せていて、出落ちのケント・デリカットに吹いた。
　とにかく劇場に笑いがあふれていて、浦沢脚本が２１世紀のお子様にもうけているのを見れて気持ちよかった。私が不意を突かれたのが「わたあめ」で対抗するのかと思いきやフラダンスするシロや、金的攻撃（これも浦沢テイスト）する風間くんのママ。
　ゲスト声優陣は今回は普通。監督の丁寧な演出も良かったし、このスタッフでまた見てみたい。