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2008.11.04

ジュリィ野口視点で語る『スーパーロボット大戦Z』

 ようやく『スパロボZ』が一段落した。今回は長年待ち望んでいた『宇宙大帝ゴッドシグマ』の参戦ということで、安原さん演じるジュリィが楽しみだったのだが、いわゆる声バグによって、低く濁った声にされてしまった。正直、店頭デモを見たときには声にがっかりしたのだが、原因が安原さんにないことが分かり、それだけは安心した。しかし、ジュリィがあんな声だと思っている人、安原さんの声が衰えてしまったと誤解している人がいると思うと残念でならない。

 というわけで、ここからはアニメ本編との違いを含めて、『スパロボZ』でのジュリィとゴッドシグマについて語っていく。なお、アニメ本編は東映チャンネルで数年前に見たきりなので、記憶違いがあればお許し願いたい。

参考サイト スーパーロボット大戦Z スパロボZ 攻略Wiki

 今回はスーパー系男主人公ランドと、リアル系女主人公セツコの2つのルートがある。今までのスパロボでは一周目はスーパー系を選択していたが、今回はゴッドシグマがレギュラーにいるという情報を得て、リアル系のセツコを先にプレイすることにした。このルートでは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 』『無敵超人ザンボット3 』、『超重神グラヴィオン 』『宇宙大帝ゴッドシグマ』等が同一世界にあるという設定で、クロスオーバーも密接に行われている。途中でランドルートに行ってしまうが、『宇宙戦士バルディオス 』も重要なクロスオーバー作品である。

 なお、『スパロボZ』ではイオに行かずにストーリーが展開する。『SEED DESTINY』との絡みはあまりないが、闘志也がイオに行った理由に「宇宙クジラ」をあげていたり、宇宙人が存在しない世界観や、イオではナチュラルもコーディネーターも差別なく開拓に協力しているという背景説明に利用されている。

 ジュリィの初登場は7話「月光、怒りに染めて」。ザンボット3誕生の面だが、駿河湾にいるトリニティシティーに闘志也が来るというクロスオーバーから始まる。ここで勝平の父を糾弾する香月たちと出会うシーンがあり、後の伏線となっている。ここでは空雷王しか完成しておらず、ジュリィは風見博士の助手として紹介される。また、秘書の理恵はいるが、弟の正太(翔太)は登場しない。

 次の登場面は13話「立ち上がれ、宇宙の戦士!」。タイトルから分かるとおり、ゴッドシグマ誕生の主役面である。前回との間に時空崩壊イベントがあって世界が融合し、キラケンは時空崩壊後に来た設定となっている。初対面のセツコがバルディオスの雷太と間違えるというネタがある。残念ながら海鳴王、陸震王は合体デモのみの登場でユニット化されてないので、ジュリィとキラケンはサブパイロット扱いである。ちなみにジュリィの精神コマンドは偵察、分析、ひらめき、狙撃、直撃。パイロット扱いだったら特殊技能「天才」がついていただろう。
 ここでスポンサーのマルチーノと、娘のミナコが登場。シブチンのマルチーノのお陰で完成しないゴッドシグマだが、『超重神グラヴィオン 』の大富豪にして司令官、サンドマンが二倍の予算を出して黙らせる。その代金は居城の財政が傾くほどらしい。理由はロマンのためだと語られるが、きっとかつて自分が使っていたロボと名前が似ているのに惹かれたのだろう。ミナコは闘志也の側にいたいと残るが、マルチーノはこの面で退場する。
 トリニティシティはこの面から太平洋上に移動。バルディオスの組織、ブルーフィクサーの所属になっていて、バルディオスの主人公、マリンが救助されるというクロスオーバーがある。
 また、エルダー軍とテラル総指令たちも顔見せする。エルダー軍は他の宇宙侵略者とともに、『UFOロボグレンダイザー』のスカルムーン基地で同盟を組む。高潔がモットーのテラルは、『無敵超人ザンボット3 』ガイゾックの首領、ブッチャーに辟易している。
 ラスト、ジュリィのモノローグで、妹のジェーンの名が出る。『スパロボZ』では、ジュリィは母と妹の居場所を知らないという設定で、原作と違っている。
 ちなみに、ランドでこの面に来ると、ジュリィに「戦闘機のナビゲータか?」と尋ねるシーンがあるが、キャラデザの新谷かおるのマンガ『ファントム無頼』に同じ顔のキャラがいるというネタである。

 この後、2つのルートが一時合流し、一挙に大所帯になる。チーム名はZEUTH(ゼウス)。
 ジュリィと他作品のキャラクターとの絡みもいくつかある。特に『機動新世紀ガンダムX』の医師テクスには、金に執着する態度が自軍のウィッツと似ていると指摘され、動揺を見せるシーンがある。
 又毒舌ぶりも健在で、『創聖のアクエリオン』のシルヴィアが「私とお兄さんは一万二千年前から愛し合っているのよ」という台詞に「はいはい、キョーレツな設定ありがとね」とにべもない返しをする。
 しかし、アニメ前半によく見られた闘志也との小競り合いは全くと言っていいほどない。隣でいがみ合うバルディオス組に気圧されたのだろうか。

 その後別ルートに別れて話は進む。28話『しろがねの牙』が久々のイベント面。ガイゾックの人間爆弾計画が始まり、メカブーストにさらわれた人々を助けようと立ちふさがるゴッドシグマを見て、テラルは通信を送る。民間人を巻き込むつもりはないというテラルの言葉を疑う闘志也たちだが、テラルはメカブーストを独断で撃墜してみせる。ここで闘志也とテラルの面識ができる。当然怒ったブッチャーは、報復としてエルダーが捕虜にしていたイオの人々をバンドックに連れてくる。ここで闘志也の父太一郎と、捕らえられていた香月が出会う。また、ジュリィの妹、ジェーンも捕虜になっている。サチがいなかったのが残念。いればザンボット組と絡みやすかったろうに。
 この面でモノローグとしてテラルの秘密が語られる。

 30話「罪の在処」で、ロドニアの研究所跡に調査に入った風見博士とジュリィたちは、ここが強化兵士の研究所だったことを知る。『SEED DESTINY』ネタだが、風見博士は非人道的な行為が行われていたことに心を痛めていた。この時は。
 33話「星が輝く時」で人間爆弾にされた浜本たちがZEUTHに保護される。風見博士は怯む理恵を奮い立たせて爆弾処理を試みるが刃が立たない。結局浜本は爆死してしまう。浜本の伝言で、闘志也は父が囚われていることを知る。ジェーンという名も出てくるが、ジュリィはまさか妹のことだとは思っていなかった。
 そして34話「この星は誰のもの」でエルダーが新コスモザウルスを投入。風見博士とジュリィが準備していた新兵器、シグマブレストが初登場する。見事敵を倒したジュリィは「あんなにはしゃいじゃって」とミナコに言われるほど有頂天。風見博士も感極まり、麗しき師弟愛を見せていた。だが、この後から風見博士の転落が始まる。自室に閉じこもり研究を続ける博士だが、ジュリィたちは時空崩壊阻止の研究をしていると信じ切っていた。

 チーム再合流後、42話「終章開幕」でアキの人間爆弾イベントが起こる(展開によっては死亡回避できる)。出撃していたテラルは、知らなかったこととはいえ人間爆弾という兵器が使われたことに意気消沈し、あえてザンボット3とダイターン3の合体攻撃を受け撃沈される。その後、重傷のテラルはZEUTHに保護される。

 44話「舞い降りる太陽」はバルディオスの地球洪水作戦阻止面。43話でテラルの後任のガガーンが到着し、司令官の座を追われることを悟ったテラルは、バルディオスの敵組織、アルデバロンのアフロディアに、取り戻していた捕虜の中から女子供を地球に送り届けるよう頼んでいた。最初は断るアフロディアだが、テラルに押し殺していた女の部分を指摘され折れる。
 アフロディアは秘書として側にいたベガ大王の娘、ルビーナに捕虜を連れて脱走するよう頼むが、全ては部下のネグロスに筒抜けだった。捕虜脱走は成功するが、出撃したアフロディアは撃墜され、ZEUTHに保護される。
 この面でアクエリオンの敵、双翅(ふたば)が捕虜となる。風見博士は双翅を研究室に連れて行く。
 ジュリィとジェーンはアニメと違い、元気で再会できた。我が事のように喜ぶキラケンに、「お前も早く家族と会えるといいな」と言うジュリィ。キラケンの家族の設定はアニメでは混乱しているが、本作では生死不明として話を進めている。なお、太一郎たちは依然囚われの身である。ジェーンはテラルの理解者として、この後も何度か登場する。ジェーンはキラケンや闘志也とも顔見知りだったようだ。

 46話「混迷の中の正義」で、ついに風見博士の豹変が明らかになる。捕虜の双翅やアフロディア、テラルに人体実験をしようとしていたところを、危機を察して駆けつけたシルヴィアたちに止められたのだ。博士はこのままでは時空崩壊によって世界が消滅すると推測し、堕天翅の双翅から手がかりを得ようとしていたのだが、いつしか歯止めがきかなくなっていったらしい。風見博士を責め立てるシルヴィアたちに割って入ったジュリィは、博士と対峙するが、双翅たちを博士から引き離すことを伝える。結果として、ジュリィが博士に引導を渡してしまった格好といえる。怒りと失意の博士に接触してきたのは、本作のラスボス、黒のカリスマ(仮称)だった。
 個人的には、双翅とのクロスオーバーは期待通り。アクエリオンのアニメでは人体実験をしており、双翅も殺されてしまうが、本作では助かり、データのみが新連邦軍に渡ってアクエリオンアルファのパイロットデータとして使われる。

 ここから通称「原作ルート」「ifルート」と呼ばれる分岐に入っていく。私がプレイしたのは原作ルートだ。といっても、展開はアニメとはかなり違っている。おそらく「if」は『SEED DESTINY』にかかっているのだろう。

 負傷が回復したテラルとアフロディアは、アルデバロンの住んでいたS-1星が未来の地球であることを聞かされる。地球洪水作戦の失敗により未来は変えることができると心に刻んだ二人に、ZEUTHはスカルムーン連合の説得を託して送り返す。

 48話「裏切りの月光」でついに風見博士が裏切る。アニメでは合体不能にされたりと散々な目に遭うゴッドシグマだが、本作ではスルー。月のスカルムーン基地へ奇襲を仕掛けたZEUTHだが、待ち伏せされて失敗する。黒のカリスマの手引きもあり、博士はあっさりとエルダーのガガーン総司令のもとへ行ってしまう。正確には撃墜しようと思えばできたのかも知れないが、ジュリィが「博士が乗っているんだ」と止めてしまう。本人は、この台詞を言わなければ良かったと思っているかも知れない。
 その後のシーンで個人的に名ゼリフだと思っている「…殺す」が登場。やっぱり唐突で勝平たちにあ然とされていた。

 ガガーンと手を組んだ風見は、53話「歪んだ裁き」にて、強化コスモザウルスとともにZEUTHに立ち向かう。半端ない命中率に苦戦するZEUTH(私はユニット強化のかいあってあまり苦戦しなかった)。しかも風見の旗艦には、太一郎たち捕虜が人質として乗り込まされていた。逡巡する闘志也に、太一郎は檄を飛ばす。やがて潜入していたテラルによって捕虜は脱出する。ガガーンの下に戻ったテラルは投獄されたが、部下のジーラの手引きで脱獄し、風見艦に潜入していたのだ。なお、部下のリーツとジーラは、ほぼ原作通りの展開で死亡する。
 遠慮は無用となった風見に「あなたの知らないゴッドシグマの戦い方を教えてやる」とジュリィが宣言してからトリニティウイングで撃沈させる。
 沈む鑑から脱出した風見は、決戦の舞台となったサンドマンの居城前で闘志也たちに追いつめられる。アニメと同じように撃つのをためらう三人に代わり、止めを刺したのはテラルだった。テラル様々である。
 ちなみに風見はここでパスワードとして使われていた台詞「ワシこそ天才にして宇宙一の頭脳」を披露。負けじとキラケンも「可愛いキラケンじゃ」を披露。お互い地味にパワーアップしている。
 太一郎と闘志也はアニメとは違い、無事再会を果たすが、太一郎に家族の死を聞かされたキラケンは慟哭する。

 そして54話『魂の凱歌』でガガーンとの決戦。ガガーンは敗北後、アルデバロンの民が眠る要塞アルゴルを盾に取ったため、アルデバロンのガットラー総統の怒りに触れて撃たれ、闘志也たちに止めを刺される。
 一方、やはり捕らえられていたアフロディアはテラルによって助け出され、マリンとガットラーの決着に立ち会う。どちらに付くか悩んだアフロディアは、結局ガットラーに銃を向ける。

 ここでゴッドシグマのストーリーは終了。最終話の黒のカリスマことジ・エーデルとの決戦では、彼が風見博士を手引きしたとジュリィが責めたてる。やはり最期まで気にしていたようだ。
 エピローグでは、生き残ったテラルが未来に帰り、ゴッドシグマはマリンとアフロディアとともに、アルゴルに眠る人々の新天地を探す旅に出る。闘志也だけではなく、ジュリィとキラケンも一緒だ。ジュリィの研究により、エルダーとS-1星の科学技術とトリニティエネルギーを使って地球にワープする分も確保してあるという。ある意味師匠を超えたかも知れない。ジェーンはおそらくトリニティシティに残ったと思われるが、出なかったのが残念。

 なお、ifルートではイベントの順番が入れ替わっており、風見博士の裏切りは52話「黒歴史の真実」、風見博士との決戦は53話「月面決戦」となる。一番の違いは、D.O.M.E.での黒歴史披露シーンに風見博士が立ち会っているか否かであろう。いない原作ルートでは、ジュリィが延々と喋ってくれる。また、風見博士との決戦はスカルムーン基地で行われ、基地の爆破阻止に太一郎たち捕虜が活躍する。

 声については、闘志也の代役の関智一は声質こそ違うもの、割り切れば楽しめる。テラルの代役の鶴ひろみは女性分が勝ちすぎている感じ。ガガーンの代役の藤原啓治は記憶に残ってないせいか違和感なし。

 ジュリィについてだが、今回は科学者キャラが少ないこともあり、インターミッションでは大活躍だった。主にテラルとの絡みは闘志也、風見博士との絡みはジュリィとなっており、裏切りから死亡まではほとんど主役級の扱いだったのは嬉しかった。ちなみにキラケンはムードメーカーに徹しており、最終話で『SEED DESTINY』のキラに「キラキラコンビを組まんか」と言うなど、おいしいシーンがいくつかある。それだけに、家族を助けられなかったシーンが際だって見えた。

 ストーリーは、個々の回の再現はほとんど無いが、全体としてはメインストーリーを消化している。やりきった感があるので、続編があっても出られるかは微妙だ。
 これでジュリィの声が完璧だったら……と言うしかない。

 なお、ゲーム終了時のメッセージ画面でも、闘志也、キラケンと共に登場。2パターンあり、キラケンたちにスパロボ攻略指南をする。攻略指南料を取ろうとしたりと、ジュリィらしさが存分に発揮された内容になっている。
 ゴッドシグマのメッセージは他に2つあり、一つがダルトンの次回予告ネタだ。ガガーン登場前から出るので、ある意味ネタバレである。もう一つの風見博士は、プレイヤーを労うが、裏切り後に聞くと豹変するという凝った物。私は偶然聞くことができてラッキーだった。


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