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2007.04.15

『アニェス・ベラドンヌ』

 フランス演劇クレアシオン『アニェス・ベラドンヌ』シアターX(カイ)
 シアターXの名前はよく聞くが、行くのは初めてだ。両国はあちこちに相撲の街らしいオブジェがある。
 今回は、木村有里、安原義人の夫婦共演が見られるということで、非常に楽しみにしていた。
 以下ネタバレ

 内容は、大女優アニェス・ベラドンヌの舞台を巡る物語。彼女のパートナーであり、夫でもあるイゴールが安原さんの役。アニェスにいつも何かとダメだしされる姿を安原さん自身は「役を作る必要がない」と自嘲気味に語っている。個人的には、衝立の向こうで着替えるシーンが多くて楽しめた。
 この夫婦に、長年連れ添った衣装係のジゼル、新進女優のアンヌ、記者のフィリップ、プロデューサーのピエールが絡んで話は進む。アンヌはアニェスにあこがれて楽屋に来るが、アニェスは闘牛場で見た一瞬の美しい戦いについて語るのだった。フィリップは舞台の記事を書きに来てアンヌに惚れてしまう。
 アニェスはイゴールにダメ出しばかりしているが、楽屋で使う手鏡の裏には、頬を寄せ合う二人の姿が印刷されているように私には見えた。差し入れの時に安原さんに尋ねたのだが、はっきりとした回答は得られなかった。
 アニェスは一件傍若無人のように見えるが、自分に力をくれる観客を大切にしていた。体調を崩しても観客に答え続ける姿を見かねたジゼルは、公演を休むよう進言するが、キャンセル代を惜しむピエールににらまれる。この時にアニェスをかばうイゴールは格好良かった。
 200回公演の夜、疲れたアニェスは別人のようにイゴールに優しかった。それでも自分に満足のいく舞台ができたという高揚の中、彼女は息絶える。
 舞台はアンヌを代役にして続けられるが、300回公演の夜、ジゼルは高慢になったアンヌと取り巻きたちに愛想を尽かして退職する。イゴールに「200回公演の時の演技だけが彼女のパートナーとしてふさわしかった」と言い放つシーンが痛快だ。そしてアンヌにはアニェスの闘牛場の話を忘れないようにと言い残す。

 人生は舞台だ。その中で輝くのはほんの一瞬かも知れないが、それを知った者が人生の勝者なのだ。というのが闘牛場の話に込められていると感じた。

 高揚感を抱いたまま、私は今夜のもう一つの舞台、東京ドームへ向かった。「原監督の本当の門倉を捜して」に。

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コメント

 こんにちは(^^)/。大田さんは、この芝居、行くと思ってました♪そして、詳しいコトを書いてくださると~。

 そうかあ。アニェスは、死んでしまうの…。そういう話だとは知りませんでした。千秋楽に行ったのですね。私は、エコーに14日に行って、その時のチラシで知りました。残りの公演は楽日のみ。チケットが残っているハズもなく、残念orz…。知っていたら、両国を取ったのに~。

 HPで、安原さんと木村さんのインタビューは読みました♪こんな機会、もうないかな…(T_T)。う~ん。悔いが残る。…けど、大田さんのコメ読んだから、少し、気が晴れた♪っと。ありがとうm(_ _)m。 

投稿: some | 2007.04.19 12:18

私が行ったのは14日なので、千秋楽の一日前です。
演出家がエコーとNLTの両方で指導をしていらしたということで、夫婦共演が実演したのかもしれませんね。

投稿: 大田康湖 | 2007.04.19 20:38

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