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2004.03.29

tpt『かもめ』観劇

 ベニサン・ピットで上演中の舞台『かもめ』を見てきた。安原さんがソーリンという老人を演じている。
 『かもめ』というのはチェーホフの古典作品で、日本でも様々な形で上演されているが、私はもちろん初めてである。 劇場の「ベニサン・ピット」は、下町の小劇場で、『パトレイバー1』に出てくるような路地を通り抜ける目になった。
 ロビーに入った瞬間、「安原義人さんへ」と書かれた花が目に飛び込んだ。贈り主は、『イーストウィックの魔女たち』で夫婦役で共演した大浦みずきさん。私の中で、株が急上昇した。
 劇場の中は黒一色で、スタジアムのS席に使われているようなざぶとん付きの椅子がしつらえてある。常連らしき客は、マイざぶとんを持ってきていた。

 以下ネタバレ

 演出家が新しいスタイルで翻訳、演出を行っているため、キャストの服装が普段着に近かったり、セリフも日常会話と変わらない雰囲気になっていた。例えば、安原さんは白地にストライプのスーツ姿だったが、19世紀末のロシアということを考えると、おそらく考えられないスタイルだ。
 舞台は三角形の中央に掘り炬燵のようにくぼみがあるという独特なもの。仕切りは赤い幕一つで、前後左右中央上空と動き回る。
 ストーリーの感想としては、女性の強さ、男性の卑屈さが好対照だった。安原さんのソーリンは、病気がちで療養中だが、退屈な田舎暮らしに飽き飽きしているという設定。後半では車椅子姿で、いつ亡くなるかと正直はらはらした。ラストは別のキャラが亡くなるという悲劇的な結末だが、作者のチェーホフは「喜劇」としてこの作品を記している。その深遠さが古典として今も上演され続けている理由なのだろう。
 安原さん以外では、やはり佐藤オリエの存在感が際だっていた。天性の女優とは、こういう人のことを言うのだろう。


 舞台終了後、安原さんを楽屋に訪ねた。差し入れをしながら、少し話をすることができた。『暗い日曜日』の次は、所属のテアトル・エコーの舞台が決まっているということだ。
 「今年の映画のバードマンは昔と同じで感激した」と言ったが、ご本人は昔の声を思い出せないようであった。無理もない。毎日のように20年前の作品を見ている私が変なのだ。
 舞台が続くということで、声のお仕事の方は難しそうだが、どんな形でも活躍していただければありがたい。

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